霊雲院の枯山水
京都の紅葉狩りは 格別な趣が感じられます。特に寺社の庭や鴨川は待ってましたとばかりの
景色です。目を紅葉から足元に移すとそこには雲海が・・・・
謡曲の「紅葉狩り」は 紅葉狩りを楽しむ女官たちがいつの間にか鬼に変わってしまうというもの
でした。変わりゆく木々の姿や美しい自然の中に鬼を見出す風土がこの京都にあるようです。
紅葉のあるところあるところに人が集まってきます。それは今も昔もかわらないのでしょう。
近頃の京都は外国の人も多く、皆同じように紅葉の写真を撮っています。寺社の方丈で借景の
紅葉を中国のツアーの方たちと見ながら 「昔はこの景色 限られた人しかみることができなかった
のよね」 「庭の景色を暗い室内から眺めているうちに、いつの間にか景色と一体になってしまう感じわかる?」
なんて思ってました。
比叡山のふもと修学院界隈の紅葉する里山を歩いていると雲上人も平民も自然に溶け込む感性は
同じだったのではないかと思います。京都という小高い山に囲まれた盆地はそれだけで大きな方丈なの
ではないでしょうか。京都の紅葉は自然と人間社会の境界を彷徨う鬼の姿だから多くの人をひきつけるのでしょう。
怖いものみたさの心理というか ぬれ落ち葉寸前の私には色気を感じる紅葉狩りになりました。
方丈 :1丈四方の面積を差し1方丈は4畳半程度の広さ 正方形の建物で簡単に建てたり壊したりできる建物で
僧侶や隠遁者に好まれた。仏教では方丈に全宇宙が内在しているとされる。
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