友達と出光美術館で開催されている「出光美術館開館50周年 古唐津」に行ってきました。やや冷たい春雨の中 会場は還暦世代の老若男女?で埋め尽くされておりました。私たちは違うとは言えない状況です。
古唐津は何者? 茶道をたしなむ手前「何も知りません」とはいえませんがほんとに「やきもの」は知りません。地味そうだなとはおもいましたが イヤハヤ地味でなく深い味わいのあるという滋味がぴったりする「やきもの」のかずかず。恐れ入谷の鬼子母神でした。流れるような釉薬のたっぷりした線とエノコロクサや葦などのさっぱりした絵柄がさび色の地肌に影を落とします。枇杷色の釉薬は器をさらに大きく柔らかくみせています。
これらの器が作られたのは 朝鮮王朝・桃山時代です。茶文化が浸透していた様子がうかがわれます。やきものはどれも繊細というよりは戦国前夜の男たちの大きく骨太な掌のぬくもりを彷彿させるものばかり。鑑賞する方も気持ちがよいというもの。収集家の佐治佐三氏の古唐津収集にかける意気込みが感じられます。この収集家がいなければこれらの器は散逸してしまう運命にあったでしょう。一同に会して展覧できるところに収集家の表現を見ることができました。佐治佐三「海賊と呼ばれた男」このやきものに大陸からの風・織田信長の天下布武の気概を感じていたのではないでしょうか。
最後「絵唐津丸十文字文茶碗」は佐治氏が収集を始めるきっかけになったやきものです。もう一度みてみたい。手にとってみたい衝動にかられるやきものです。
友達は夏からの陶芸再開に期待を膨らませ、私はなんど繰り返しても覚えない茶道のお手前を反省して家路につきました。
我が家の古唐津写し |
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