2019年7月29日月曜日

シルバーシート

 健康寿命という言葉があります。 健康でいられる年齢は、女性が 75歳といわれています。あと10年ですが60代半ば、健康に陰りを感じる出来事がありました。
 親の見取りも一段落、職業生活の最前線からも離れ、いよいよ悠々自適とまでは、いかなくても自分の時間が増えつつある日々でしたが・・・・
これまでだましだましこらえていた痛みが爆発、変形性股関節症の診断を受けてしまいました。
 動かないわけにはいかない。まだ手術までには、いくつか段階があるだろうとは思いますがやっぱり診断されるのは、ショックです。悠々自適が憂憂自適になってしまいました。回遊魚のような生活から池の鯉のような生活に切り替えるには、どうしたらいいのでしょう。
 シルバーシートや杖が一気に身近に感じられ、瀬戸大也君や錦織君の太ももがやたらと
まぶしく映ります。「70まで働きましょう。」というスローガンは、遠くに見えます。
ついに自分の体に振り回されることになりましたが、これもまた経験と思い新鮮な気持ちで取り組んでみましょう。老いに向かう自分の体力・身体を知るよい機会になるかもしれません。






選挙か吉本か

葡萄畑では、古い木から新しい木まで多様な種類の木が実をみのらせます。 参議院選挙が終わり1週間。蓋を開けてみれば。投票率46%、前回を下回りました。
かろうじて過半数割れを救われた保守、にもかかわらず鬼の首でもとったように翌日には、「改憲議論を始めよう」と声を上げました。待ってましたか?安部さん。投票率の悪かったことの方に危機感を感じてもらいたいなあ。
 とはいうものの結果は、悲観すべきことばかりでなく 舩後 さんと木村さんの2人が当選を果たし参議院議員の多様化に一役買いました。国会は、このお二人の車椅子や働く環境整備を急ぎます。水掛け論に終始する議論に一石が投じられることを願います。社会の中で弱さを実感している人たちだけでなく世界中が注目していると思います。
 選挙結果の分析や解釈もそこそこにというように熱がさめ、吉本興業をめぐる報道がお昼の番組だけでなくあらゆる時間帯で取り上げらています。最初は、反社会勢力との繋がり云々だったのがいつのまにか興行主と芸人の契約関係のもつれにすり替えられてしまいました。
 若い世代は、選挙結果前日の京都アニメーションへ放火と被災した同世代アニメーターへの同情が渦巻いています。現場で涙する人たちの映像をみていると若い世代にとって夢や希望を与えてくれるのがアニメーションの世界なのだなあと思います。亡くなられた方々のご冥福を祈ります。
  長い梅雨も今週は終わり、いきなりの夏日に面食らいながらネットサーフィンしているとアメリカの前大統領オバマさんのページを見つけました。7/17発信では、アフリカンアメリカンの若いリーダーの育成に携わっているオバマ氏のビデオとメッセージを見ることができました。
  日本国内でもこうした10、20年先を見据えた活動があることを期待して 暑い夏を乗り切ろう。

2019年7月2日火曜日

ヘリオトロープのような・・・

 庭先のヘリオトロープの花が満開になりました。先日の音楽会はこの花の色と香りがぴったりです。演奏は、左手のピアニスト「館野泉」さん。前半は吉松隆さん、月足さおりさん、梶谷修さん、光永浩一郎さん作曲のピアノソロ。どの曲も詩情豊かで情景が浮かぶようです。演奏家館野さんの奥深さが伝わる素敵な演奏でした。後半はヴァイオリニスト館野ヤンネさんとのデュオ。塚本一実さん作曲「PUNEUMA」からと久保禎さん作曲今回初演となる「5つの風景画」から”串木野さのさ”、”鹿児島ハンヤ節による”の2曲。
 演奏は、弾きなれたコルトレーン・ピアソラに及び息子さんと息のあったところを楽しむことができました。最後は、「母に捧げる子守唄」という曲を
ピアノソロで。なんか泣けてしまいました。
 館野さんは、フィンランド・ポーランド・日本の交流100年記念行事で演奏会がフィンランドで予定されており、その出発前の一日がこの音楽会とのことでした。
館野泉さんの演奏の力強さと色彩を感じるようなピアノの音色に何も考えず時間を過ごす
楽しさを久しぶりに味合いました。鍵盤から指が離れてからの余韻に力を感じることができました。聴衆は50人ほど。グロトリアンという日本に3台のピアノのうちの一台が置かれている室内は、演奏者の表情も息使いも動きも身近に感じられる緊張感が心地よく感じられました。ホールを主宰されている方の音楽を愛されている気持ちが伝わります。作曲家と演奏家の関係が垣間見られる楽しい懇親会も手作りでした。演奏の熱気を分かち合った懇親会は、渡航前の館野さんのお餞別になったのではないでしょうか。
なぜ「館野泉」?
 私が「館野泉」さんというピアニストを知ったのは、ご病気で倒れられ、ピアニストとして再起を果たされたきっかけを何かの記事で読んだことだったと思います。
「両手がだめでも左手がある」と気づかれたときの気持ちが心に残りました。いつか演奏を聴いてみたいと思っていました。右手はどうしているだろうか?想像していたように右手も同じように演奏をしていました。私にはそのように聞こえました。私自身、長年片麻痺になられた方のリハビリの仕事に携わってきましたが、麻痺した手と麻痺のない手は、中枢でつながっているという思いはいつもありました。「あきらめないで」という気持ちで仕事をしています。館野泉さんの演奏は、その気持ちを応援してくれるものになりました。

*ヘリオトロープは花の名前です。太陽に向かうというギリシア語の意味をもつムラサキ科キダチルリソウの総称。ペルー原産 日本には、明治頃に伝わる。バニラのような甘い香りがあり天然香水として知られている。夏目漱石「三四郎」にも登場。

*月瀬ホール常設ピアノ グロトリアン コンサートロイヤル(2011年製)
グロトリアンは、クララ・シューマンが生涯愛したと伝えられています。ドイツのハンドメイドの名器です。響きは、歌うように艶やかで柔らかいと定評があります。

バイバイ 私の60代

 この「暮らしを紡ぐ 異・職・柔・遊ぶ」のブログを書き始めて10年272のコンテンツになりました。10年一仕事というわけで店じまいをすることにします。これもけじめかなとおもいます。 バイバイ60代!私にとっての節目の季節に二人の師匠がなくなりました。9月には、カトリック教会の森一...