その後参加者の発句が選ばれ、最後の折端と呼ばれる句までの12句を参加者が読みます。
その都度作句に2分。集められ句を「捌き」が6句えらび、歌人と作家または、多数決で
次の句が選ばれるという流れで3時間。前の句からの連想ゲームと言葉遊びのスリル
があって面白い時間になりました。選ばれる句に「なるほど・・」と感嘆し、
自分の作った句に嘆息の繰り返しが続きました。
一句選ばれました。電車内のスマホを取り上げた前句「七人中五人がさわる例のもの」
につけて「恋の句七、七で」と「捌き」が指南。私の句「三、四がなくて二人の世界」。
「捌き」いわく『これは、ボツ』ならとりあげるなよ!! きっと数があってイメージ
を誘わない句だからでしょう。選ばれたのは「君の名前の金ペンダント」さすがです。
「コロナ退散の巻」の発句は、「捌き」の「南無金剛病魔退散白団扇」
作家・歌人がつないで参加者には、辻原氏の6句「岸から岸へ
疫病退散を願って建立された東大寺大仏 |
それを受けて選ばれた参加者の句
「ごみ掃除おきばりやすと烏なき」、2句、3句が続き
「君の名前の金ペンダント」で青春時代へ展開し「枯葉唄うイブ
モンタンになりきって」でさらに展開、映画をシネマと置き換え
た句のあと「最後は春で」との捌き手の舵取りで「金閣寺にも春
の雪」→「逝きし人心に描く花見酒」そしてコロナ禍で花見客に
蹂躙されず、満開の桜を満喫された桜の名所近くに住まわれてい
る方の「女王のごとく春は、去り行く」でコロナ退散の巻 一件
落着。
夏に始まり、秋・冬そして春と1年を味い、コロナ退散の風景を見ることが
できました。連句会は2回目ですがいつもながら「捌き」の手腕に舌を巻きます。
松尾芭蕉という人は、こんな仕事をしていたのかなあ。
それにつけても昨今の参加者無視自論展開、事実無視推論重視のニュースキャスター
にぜひご参加いただきたいリベラルアーツのイベントでした。