2023年2月20日月曜日

LGBT理解を増進するための法案 と あなた


 人類は、生物学的に多様だ。多様でなければ生存し続けられない。地球上に繁栄できない。という前提で欧米は性的マイノリティーの人たち、人種への差別を乗り越えようとしていいます。

 世界の人口は、80億を超えました。寿命は80歳を超えているのに子供世代の人口が少ないだけでなく人口も減少傾向にある日本の将来は、差別などしている場合ではないように思いますが、為政者の社会では、石橋をたたいても渡らない風があるようにみえます。日本は、国境は、海で交流は、欧米のように激しくありません。人種も多様ではありません。それが欧米のように多様性を受け入れられていない理由の一つだと思います。陸続きの国境、人種間の激しい交流をもつ欧米に比べて日本社会は、多様性の経験値が低いと思われます。がそれでいいのでしょうか?

 欧米から見て日本が人権問題に鈍感に見える背景には、鎖国時代に培われた家制度と階級制度にもとづく利権構造が根強くあります。特に家制度は、武家社会にとっては都合がよく男女の役割に線引きをしました。開国後の日本は、西欧に追いつけ追い越せの明治・大正時代、その後の大戦と敗北、敗戦後の復興と高度成長、バブルの崩壊と少子高齢化社会の到来。どの時代の為政者の組織も、江戸時代に固められた家の作り方を壊すことをしませんでした。家制度は、戦うのにも利権を守るのにも都合のよい仕組みだからです。男子にとって自ら構築した利権構造を壊すなど容易ではなく旗振るジェスチャーはできても国民に人権問題を提起をするビジョンのある人材を、輩出できませんでした。その弱さが今にも続き、長期政権を許してしまっているのだと思います。いまだにそこかしこに家父長的なリーダーシップが求められています。為政者に家父長以外のリーダーシップの経験がないからです。天皇制がこの家父長社会の蚊帳の外というのがさらに日本の在り方を複雑にしているように思います。人権が語られない天皇制が存在するので日本社会は、いつまでも人権に鈍感でいられるのです。


 私は、家父長制を支えているのは、男ではなく、実は女だと考えています。「男は、外にでれば7人の敵がいる。という言葉にごまかされるな。女がかわらなければ家父長制は、崩壊しないでしょう。」とジェンダーの問題提起を私は40歳のときの職場研修で初めて学びました。それから30年女性の社会進出は増え、人権、差別に関する話題がマスコミにも上るようになってきました。昨今のパラリンピックの成果は、社会的弱者に位置付けられる障害者がメディアでポジションを確保したことです。30年前には、女性や社会的弱者の将来は、明るいと思いましたが、思ったより牛歩の進歩でしかありません。すすんでいないわけではないので私は、いい社会、いい方向に進んでいると思っています。

 私のこの30年は、共働き女性は、家事をこなしながら7人の外敵とも戦わなくてはならず夫は戦友でした。結局戦友の女は家庭を守るため戦線を離れることに、専業主婦は、子供の自立後自己実現にめざめても時遅し、独身女性は、出る釘が打たれ。男性ほどの社会的地位を得るのはごく恵まれた能力の女たちでした。この人たちが次世代の里程標として女性のステータスを高めてゆくことと思います。さてこの間男性は、女性と協力関係を作ろうとどれだけ努力したのでしょうか。自分の利権、仕事を犠牲にして家事に時間を使うことを考えたでしょうか。そういう行動にでようとした同性の男性を応援しようとしたでしょうか。60代、70代の男性は、胸に手をあてて考えてほしい。私は遅れてきた学生運動世代だからなおさらそう思います。ゲバ棒をもって反体制を旗印に走り回っていた気概が続けば、人権に対してもっと敏感で行動的な社会になったのではないかと思います。フェミニストだと言っていた学生運動家は、なおさらです。今の日本の社会の抱える問題の一端にわれわれ60代70代の無関心 無行動、没価値、説明不足、議論下手、効率優先、金銭優先することなかれ主義がありませんか。シニアよ 書を捨てて町にでよ。

 LGBT理解を増進するための法案が成立するためには、無事退職された男性シニアの地域社会への積極的参加が不可欠です。 職業集団から外されて一匹オオカミとしての自分を知る男性が増えればマイノリティーや多様性に対する共感と理解を深める機会がふえ社会全体のムードも変わってくるように思います。上意下達ではないフラットな協力関係、新しい信頼関係を得るスキルを得る最後のチャンスです。 60代70代の男性の行動変容は、日本社会のリノベーションに役立つはずと思います。男性シニアの頑張りに期待します。




 



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