毎年この頃になると蓼科フォーラムで開催される小林研一郎音楽事務所企画のレクチャーコンサートのお誘いを受けます。蓼科なので宿泊をして楽しむことになりますので忙中閑の贅沢な暑気払いです。
レクチャーコンサートの楽しみは若手の音楽家たちの技と小林研一郎さんが指揮者独特の表現と指揮棒で彼らの演奏を指揮者のイメージに引っ張って行く姿を身近に感じられることです。
小林研一郎さんは急所をぐっと抑えて優しい言葉で褒めながら演奏方法を提案します。「自分で考えろ!」なんて少なくとも聴衆の前では言いません。自らもピアノ演奏をよくされる小林さんだから演奏の難しさや求めていることの高さがわかるのでしょう。
指揮者は時としてリーダーシップを考えるときのシンボルに挙げられます。リーダーシップに不可欠な信頼を得るというのは相手の言葉で語るということなのだとこういう場面をみると気づかされます。
今回は「タンホンザー」序曲ワーグナーの名曲です。オーケストラの演奏では要求される演奏テクニックが極めて難しい曲の一つと解説されました。ワーグナーの曲は壮大さとヒトラーを思い出させてしまうので最初どうかなあと躊躇していました。
レクチャーが始まってみると昨年のようにダメ出しで聴衆がストレスフルにならずに聴くことができました。この曲がそうさせてしまうのか小林研一郎さんのサービスでもあったでしょうが。金管楽器を始めオーケストラが奏でる音はナイアガラの滝のように迫ってきて聴衆を魅了しました。音楽はイデオロギーを超えるということですね。
鳴りやまない拍手に応えてヴァイオリンの瀬崎明日香さん、トロンボーン の藤原功次郎さんが 愛の讃歌と定番になったモンティのチヤルダッシュ などを披露。アットフォームなアンコールもスペシャルでした。レクチャーコンサートは今年限りということもあったのかもしれません。印象に残るコンサートでした。こうして今年も私の夏が始まります。頑張ろう!!!!
メルヘン街道沿いのサラダ野菜専門店から蓼科の空 |
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