秋の夜長 地元で企画されたクラッシック音楽祭にいってみました。2日にわたり
2つの私邸を利用して23人の音楽家が多彩なプログラムを展開しました。私は

セブラックという作曲家(1872~1921)は知りませんでしたので、明るくおしゃれな優しさが演奏家の持ち味とミックスされ気持ちよい時間を過ごしました。20人ほどの聴衆と演奏家の距離は2mほどで、演奏家の表情や華奢な指先も目に入ってきて目も耳も楽しませてくれました。音楽の仕事をしている人の自室に忍び込んだ猫はきっと贅沢な時間を
過ごしているのでしょうねえ。猫になりたい!
「男のメシアン」というプログラムだけあり、ミドルエイジの演奏者たちの醸し
出す雰囲気に会場の緊張感が高まります。そして現代音楽の先駆けともいわれる
オリヴィエ・メシアンの四重奏、緊張はさらに高まり最後の弦の音が消えてからの
演奏者と聴衆の沈黙の時間のなんと豊かだったこと。沈黙が自然にとけてゆく瞬間
も美しかったです。
オリヴィエ・メシアンと私の接点は学生時代にまでさかのぼります。面白半分に
受けた米国美術史の先生が神父であり、現代美術家という方でした。70年代後半
の芸術界は活発に古典からの脱皮を重ねていた時代でした。メシアンは長く音楽界
で活躍し鳥の声や色彩や宗教をテーマに作曲、演奏を貫いていました。私の美術史
の先生はメシアンを高く評価されていて熱く語られ、演奏を聞かせてくださいま
したが私は?????。
のちにジョン・ケージ、高橋悠治の演奏や曲に興味を持つことができたのは
その授業のおかげでしょうか。
家にかえってからメシアンをYOU TUBEで探して聞いてみました。
がやはりあの臨場感の印象に勝るものではありませんでした。そういえば学生時代
にはこの手の音楽にCDなどはなくライブしかありませんでしたね。それを探して
出かけてゆくのは田舎のネズミにはすごい冒険だったことを思い出しました。
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