2018年5月25日金曜日

豊田市美術館のブリューゲル


ブリューゲル展を豊田で見ました。豊田は言わずと知れた世界のトヨタのお膝元.市内に入ると急に車が増え、高層ビルの少ない町と広く高く見える空は、アメリカの町を車で走っているような気がしてきます。
 高台にある美術館から市街と三河の山々が眺望できとても気持ちの良い空間です。気分転換にはもってこいの場所でしょう。
 きわめてモダンで洗練された空間で16、17世紀に活躍したフランドルの画家一族の作品群にまみえるのは、わくわくするものがありました。
 400年の歳月をへてなお鮮やかで透明感のある色彩に驚かされます。作品の脇に父・子・孫の説明がわかりやすく書かれています。
正面
豊田市美術館


美術館から庭の風景



ブリューゲル一族が大事に伝えてきたものをシェアしてもらったような豊かな気持ちになる
展覧会でした。ブリューゲルのほかにも豊田市美術館には、楽しみがあります。美術館の中は
彫刻の中にいるようです。白い壁と大きなガラス窓、不思議に仕切られた部屋、天井は、
たかいところあり、低いところあり、角を曲がると思いがけなく広がる広い空と庭。
 今回は、コレクションもよかったです。 ブリューゲルとは対照的な世紀末ウィーンのクリムトや
エゴン・シーレ、ココシュカなどの作品が並びました。ピカソ・マティス・クレーなどの御馴染みの
作品も、ここにあることがわかりました。すごい。そうした作品を人の気配にじゃまされずゆっくり
みることができました。
 そして高松次郎の点・紐、赤ん坊の影という作品、まぶたという壁面一杯に広がるインスタレー
ションと現代の作品も一同に会しています。短時間で16世紀から20世紀まで表現にこだわる人たち
の挑戦につきあったような気がします。
 豊田市美術館は7月16日の会期の終了後2019年6月まで改修工事のため休館になります。
それまでにもう一度くる機会があるといいですね。ブリューゲルが描いた農民たちが待っている
のではないかと思います。





              No.6,7の部屋では写真撮影ができました。











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